幕弁ブログ

私は電車で旅をするのが好きで、駅弁はその好きなもののひとつです。その中でも、いろいろな味が少しずつ楽しめる、幕内弁当が一番好きです。そんな幕弁のようなブログを見ていただきたいと思っています。

黒門市場 うどんの『大吉』

活気を取り戻す黒門市場

昨年10月の水際対策緩和以降、海外からの旅行客は急速に戻って来ているそうです。昨年10月時点ではコロナ前の10分の1だったのが、10月以降は急回復を遂げて、既にコロナ前の水準に戻っているという発表もあるようです。

 

日本橋黒門市場も、コロナ期間中は文字通り火が消えた状態だったのが、インバウンド再開後はすぐにご覧のような活況を呈するまでに戻ってしまいました。記憶では、今年正月の初売りでは既にこんな状態だったと思います。

 

黒門市場を歩いていると、聞こえてくるのは外国語ばかりで、伏見稲荷の時もそうだったですが顔だけ見ていても以前のように韓国、中国の人だけではなく、本当に色んな人種が訪れています。

 

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30年来の老舗うどん店『大吉』

そんな黒門市場の一角に、うどんの『大吉』はあります。私の以前の会社が、市場から道一つ隔てた通りにあったので、よく食べに来ていました。最初に食べに入ったのは、記憶ではもう30年前です。と言うことは、それ以前から店はあったのでしょう。

 

当時は、厨房にいたので顔は見たことはありませんが、もう高齢のおじさんがやってたと思います。心臓に持病を抱えていたとかで、いっとき入院のために店を閉めていた期間が何ヶ月も続いたのですが、退院して再開した途端に客足が元に戻ったそうなので、皆さんがいかに待ちわびていたかがわかります。もちろん、私もその一人でした。

 

それから30年近く経っているので、年齢から考えても流石に代変わりはしているでしょうけれど、1世代を超えてよく続いて来たと思います。私も、10年前に会社を変わって黒門市場を離れたのですが、2、3年経った頃『大吉』の味が懐かしくなって(それに匹敵する味にめぐり当たらなくなった、と言うのもあります)顔を出しました。ひょっとしたら年齢的に言って閉めたかも知れないなと思ってたのですが、同じ女将さんが迎えてくれたので嬉しくなりました。

 

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私は「親子丼セット」一択

『大吉』の特徴は、おじさんの年季から生まれる出汁のコクにあると思います。だから、何を食べても美味しいのですが、私は丼ものが好きなので「親子丼」とかけうどんのセットにしてます。他にも、「肉きざみうどん」や「鍋焼きうどん」、「鴨南蛮」も捨てがたいのですが、1ヶ月に1回くらいしか来れないので、結果的に毎回「親子丼セット」になってしまいます。

 

見かけは至ってシンプルですが、構成するそれぞれの味の一つ一つに「奥行き」があって、何回食べても飽きが来ません。食べ終わると、幸せな気分になります。いずれ仕事も辞めて奈良に引っ込むと、高い電車賃をかけてまで食べにくるのかと悩むだろうと思いますが、3ヶ月に1回くらいは他の用事にかこつけて来たいな、と思っています。

 

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