『ハンター・キラー』レビュー ジェラルド・バトラー
何度でも言いたい。
潜水艦ものにハズレなし!
『U・ボート』→『レッド・オクトーバーを追え!』→『クリムゾン・タイド』に続く潜水艦アクション大作!
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米国防総省 × 米海軍全面協力!
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『ワイルド・スピード』製作陣による、リアルかつ息づまるドラマ!
ジェラルド・バトラー
ジェラルド・バトラーを初めて見たのは、『300(スリーハンドレッド)』での古代ギリシャの軍人役。
正直、スチール写真のような特殊な撮影方法以外に、あまり覚えてることがありません。でも、他の筋肉隆々のアクションスターにはない、男臭さが印象的で存在感を放っていました。
そして最近の『エンド・オブ・ホワイトハウス』『エンド・オブ・キングダム』『エンド・オブ・ステイツ』での、アメリカ大統領警護官(SP)役でハマりました。男臭さは健在で、軍人時代に身につけた決断力と猟犬のような危機に対する嗅覚とを武器に、困難な状況を切り開いて行くパワーが、優柔不断な私には眩しくて快哉を送りたくなりました。
本作の『ハンター・キラー』でもその資質は健在で、まさに海の男を体現しています。
アメリカの潜水艦船長とネイビー・シールズがロシア大統領を救う
えっ!何それ?というストーリーですが、その裏にはロシア国防大臣のクーデターが絡んでおり、それを見逃してしまえば西側に対してヒトラーばりに好戦的な国防大臣が、恣意的に戦火を拡大するのは確実という悪夢が現実のものになる。だから、敵の敵は味方という古今東西の真理に則って、救出に向かう米国潜水艦という想像外の事態が発生します。
その荒唐無稽とも言えるストーリーにリアリティーを与えるのが、米国防総省、米海軍全面協力による最先端のテクノロジーの迫真性です。多少の?は誤差レベルと言わんばかりに、グイグイと引っ張っていかれる臨場感、テンポの良さ、海の男の男臭さがこの映画の完成度を上げていると思います。
反面、小説『脱北航路』ではテクノロジーは全て旧式で時代遅れでしたが、海の戦いはテクノロジーでのみでなされる訳じゃない、というのが潜水艦ものの奥深さだと思います。