幕弁ブログ

私は電車で旅をするのが好きで、駅弁はその好きなもののひとつです。その中でも、いろいろな味が少しずつ楽しめる、幕内弁当が一番好きです。そんな幕弁のようなブログを見ていただきたいと思っています。

高鴨神社と『そば小舎』

以前は高田で営業

『そば小舎』は、以前は高田市駅の傍にありました。少し路地を入るのですが便は悪くありませんでした。

 

が、元々駐車場が狭くて、もう少し頻繁に食べに行きたかったのですが、交通の便の悪さがネックでした。久しぶりに思い立って訪ねた時には、お店がなくなっていました。廃業をしたのか、移転をしたのか。

 

葛城山麓に移転してた

葛城山の山腹の、五條市との境にある『葛城の道歴史文化館』の中で営業をしている、と知ったのは偶然からでした。葛城山に登ろうと思ってネットでルートを調べていたら、登山口のひとつに『葛城の道歴史文化館』があり、その建物内に蕎麦屋がありました。その店の名前が、「そば小舎」だったのです。もしやと思ったら、当たりでした。

 

高鴨神社

『葛城の道歴史文化館』は、高鴨神社に併設されています。高鴨神社は、弥生時代中期からこの辺りの丘陵に住んでいた鴨一族の氏社で、全国の鴨、賀茂神社の総社に当たるそうです。

 

再建されたのが室町時代と言いますから相当古く、伊勢神宮と同じくらいかそれ以上に古い神社です。弥生時代から建っているなんて、すごい!勿論その当時は、もっと簡素な建物だったでしょうけど。

 

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おいしさの秘密は

最初はいつも、つゆをつけずにいただきます。それだけでも味に膨らみがあって、単純じゃない色んな味が含まれているのが分かります。舌が洗われるような気がします。

 

100%自然の物だけで作られているんだろうな、と思わせられます。美味しい、というより、食べて幸せー!て感じる機会はそうそうありません。

 

『そば小舎』の蕎麦は、北海道産の蕎麦を自家製の臼で毎朝挽いた物で、風味とコシとそば粉の適度なザラザラ感があって、原料への近さを感じます。あまりツルツルした麺では、『工場』で『製造』したのが見え見えで、一気に興醒めしてしまいます。

 

こないだ出張で、蕎麦処で有名な信州に行きました。仕事が終わってさて蕎麦でも、とキョロキョロしたら、木造の庄屋風のお店にでっかく「信州そば」と書かれた看板が目につきましたので、期待して入りました。

 

ざる蕎麦の天ぷらセットを頼みました。天ぷらは美味しかったですが、蕎麦は冷蔵庫からだしたばかりのように冷たく、風味も香りもなくただただツルツルしているばかりで、なんじゃこりゃーというレベルでした。

 

また、つゆは鰹節と昆布を合わせたもので、個人的にはこれが蕎麦には一番合うと思っています。以前蕎麦処で有名な土地で食べたのでひどかったのは、まるで生醤油かと思えるようなただ辛いつゆでした。ぶっかけうどん食べてるんじゃないんやから。

 

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過去1番は

今まで食べた30軒近くの蕎麦屋の中で、『そば小舎』は私的には、3本の指に入ると思います。家からは少し遠いですが、1〜2ヶ月に1回は嫁さんと食べに行きたいです。

 

因みに過去1番は、天理の蕎麦畑でボランティアとして何回か作業をしていた時に、ご褒美でいただいた一食分の蕎麦粉です。

 

収穫した蕎麦の実を臼で挽いた蕎麦粉を、家に持って帰って教わった通りに捏ねて、包丁で麺の形に切りました。真っ直ぐな麺にならずギザギザで、お世辞にも喉越しが良いとは言えない出来でしたが、子供達には絶賛されました。とにかく香りが最高でした。『そば小舎』の蕎麦は、その時を思い出させました。

 

あ、そうそう。『そば小舎』は『葛城の道歴史文化館』の中にあるのに、蕎麦を食べたらそれだけで満足しちゃって、文化館観るの忘れてました。今度見よう。